※この記事は2025年9月7日時点の情報をもとに作成しています。最新の株価・指標は公式IR/証券サイトでご確認ください。
✅ 結論まとめ【2025年9月7日時点】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 株価水準 | 4,707円(09/05終値) |
| PER(予想) | 16.16倍 |
| PBR(実績) | 1.19倍 |
| ROE(実績) | 約8.1% |
| 自己資本比率 | 約58.8%(2024年12月期末) |
| 配当利回り(会社予想) | 約2.55%(年120円想定×株価4,707円) |
| 配当性向 | 約39.7%(2024年実績ベース) |
| 株主優待 | なし |
ぽんぽこ採点(10点)
- 配当狙い:6/10(目安:年120円/利回り2.5%台。配当性向40%以上方針で見通しは安定)
- キャピタル狙い:5/10(グローバル展開×プレミアム戦略は中期的に〇だが、為替・原材料が振れ要因)
- 短期トレード:4/10(決算のコスト・価格改定・為替コメントに反応しやすい)
ぽんぽこ結論
「清涼飲料×グローバルの“中核ディフェンシブ”。配当は方針明確で読みやすい一方、為替と原材料の双方向リスクを四半期ごとに点検。」
1. 会社概要
- 企業名:サントリー食品インターナショナル(Suntory Beverage & Food Limited)/証券コード:2587
- 業種:食料品(清涼飲料)
- 売上規模:約1.70兆円(2024年通期 売上高)
- 概要:日本・欧州・アジア太平洋・米州に展開。BOSS、伊右衛門、ペプシ(提携)、オランジーナ、ルコゼード/Ribenaなど強力ブランド群を保有し、価格・ミックス改善(RGM)で利益体質を強化。
2. 強みと弱み
強み
- 強力ブランド × 広域販路:BOSS、伊右衛門、オランジーナ等の認知度と、国内外に広がる流通網でベース売上が安定。
- 価格・ミックス最適化(RGM)の実行力:小容量・高付加価値やチャネル最適化で、原価上昇局面でも粗利を確保。
- キャッシュフローの安定性:景気耐性の高い清涼飲料中心で、在庫/販管費の運用改善も継続。
- 明確な還元方針:連結配当性向40%以上を目標にした配当設計で、中期の見通しが立てやすい。
- ヘルス志向・無糖/機能性ラインの拡充:構成比の高まりが収益性の底上げに寄与。
弱み
- 原材料・資材コストの変動:砂糖・コーヒー豆・アルミ・PET樹脂などの価格高騰/変動が利益を圧迫。
- 為替感応度の高さ:海外売上の比率が高く、円高・円安の翻訳影響が損益を振らせる。
- 天候・季節性・規制リスク:猛暑/冷夏や砂糖税・広告規制など、需要を左右する外部要因。
- 固定費増の負担:グローバル展開に伴う人件費・IT投資・物流費がマージンを押し下げる局面あり。
- 一部市場での競争激化:価格弾力性の限界が見える地域では、値上げの浸透に時間を要する可能性。
3. 財務データ(過去トレンドの要点)
- コロナ期の落ち込み(2020)→回復(2021–2024):外出需要の戻りと価格/ミックス改善で増収・増益基調へ。コスト上昇は継続も、値上げと効率化で吸収度合いを高めている。
- 2024年通期のスナップショット:売上約1兆6,970億円、営業利益約1,602億円、親会社帰属利益約935億円。プレミアム製品や機能性飲料の寄与で収益性が改善。
- 地域ポートフォリオ:日本・欧州・アジア太平洋・米州のバランス運営。RGMの継続とサプライチェーン最適化でマージンの底上げを狙う。
- キャッシュ創出と投資:安定した営業CFを背景に、選択的な設備投資・ブランド投資を実行。財務健全性を保ちつつ株主還元も両立。
- 配当履歴(1株)
- 2019:70円/2020:78円/2021:78円/2022:80円/2023:80円/2024:120円(年間、中間+期末)
- ※会社計画では2025年 年間120円を想定。
財務推移(2019–2024)
配当履歴(2019–2024)
4. 投資指標と同業比較(2025/09/05)
- 株価:4,707円/予想PER 16.16倍/PBR 1.19倍/配当利回り 約2.55%(年120円)
- 同業比較(例:キリンHD、アサヒG、コカ・コーラボトラーズJなど):利回りは中位。方針明確な配当性向40%以上で下支え、バリュエーションはプレミアム戦略の進捗と為替で変動。
5. 株主優待
- 実施なし。還元は配当中心で設計。
6. 投資家目線の採点(10点)
- 配当狙い:6/10 … 2.5%台だが、配当性向40%以上の方針で中期の読みやすさは高い
- キャピタル狙い:5/10 … グローバルでの単価向上(プレミアム/機能性)が進めば評価余地
- 短期トレード:4/10 … コスト/為替/価格施策のヘッドラインで振れやすい
7. 総合まとめ(ぽんぽこ的見解)
「配当の“安心感”と事業の“広がり”で、PFのベースに置きやすい清涼飲料の代表格。四半期ごとに為替・原材料・規制を点検し、価格・ミックスの改善が続くかを追う。」
8. 出典・参考リンク
※本記事の株価・指標・配当・財務数値は以下の公的/準公的ソースに基づき作成。必要に応じて最新値をご確認ください。